1956年
大映/モノクロ・スタンダード/43分
昭和31年4月18日公開
映画「夜間中学」についての解説
──母親と弟と3人で母子寮に暮らす篠崎鮮太は、郵便局で働きながら桜ヶ丘中学の夜間部に通っていた。ある日、自分が使っている机の中に昼の部の生徒・水野良平からの手紙が入っているのを見つけた鮮太は、自分たち夜間部の生徒を色眼鏡で見るような良平の書き方に反発をおぼえ、さっそく返事を書いて同じ机に入れておいた。
その手紙は良平のクラスメートと夜間部の生徒たちの間に小さな波紋を呼ぶが、良平は率直に自分の気持ちを書いてきた相手に興味を抱く。こうしてお互いに顔も知らないまま机の中の手紙を通して交流が始まり、やがて2人の間に友情が芽生えていくのだった……。
夜間中学の教師でもあった児童文学作家で「指輪物語」「ナルニア国ものがたり」の翻訳でも知られる瀬田貞二がペンネームで書いたジュニア向け小説の映画化。本多監督の出身校である日大芸術学部と校友会が資金を募って自主製作した中編作品で、夜間部の教師を演じた小林桂樹をはじめ日大芸術学部出身の俳優が映画会社の枠を越えて協力出演している。
良平が乗り合わせた省線電車のエピソード(子供が無くした鞠を乗客たちが協力して見つける)など、人々の善意を飾り気なく描いたヒューマンな内容で、数々の名作で知られる水木洋子の脚本は2人の少年の手紙をモノローグのナレーションとして効果的に使っている。特にドラマチックな盛り上がりはないものの、本多監督による文化映画、児童映画の雰囲気が色濃く出ており、停電の夜、鮮太たちがローソクの灯りが揺らめくなかで試験に取り組むシーンの美しさは忘れがたい。
配給 教育映画配給社
製作 日本大学芸術学部
日本大学芸術学部校友会
企画 渡辺俊平
内山憲尚
原作 余寧金之助「郵便机」
脚本 水木洋子
製作 戸田金作
監督 本多猪四郎
撮影 前田実
照明 伊藤一男
録音 藤好昌生
井上俊彦
美術 加藤雅俊
音楽 加藤光男
編集 小畑長蔵
助監督 玉上義人
撮影助手 森隆司郎
照明助手 鈴木貞雄
録音助手 新井豊
美術助手 福富悦子
編集助手 内田精一
記録 島田はる
スチール 花澤正治
効果 三浦達雄
現像 寺山貞太郎
大道具 田中三次郎
小道具 田辺皓一
装飾 松本義治
製作担当 田村幸二
製作主任 山岸達兒
実習参加 芸術学部学生
出演 吉岡興成
安藤武志
小暮実千代(大映)
宇野重吉
小林桂樹(東宝)
高橋貞二(松竹)
坊屋三郎
増田順二
沼田曜一(新東宝)
田島義文(日活)
土紀就一(松竹)
三木のり平
坂口芙佐子(大映)
日野光枝
藤岡由紀子
中山豊(東宝)
野村勝幸
他
配給 教育映画配給社
製作 日本大学芸術学部
日本大学芸術学部校友会
企画 渡辺俊平
内山憲尚
原作 余寧金之助「郵便机」
脚本 水木洋子
製作 戸田金作
監督 本多猪四郎
撮影 前田実
照明 伊藤一男
録音 藤好昌生
井上俊彦
美術 加藤雅俊
音楽 加藤光男
編集 小畑長蔵
助監督 玉上義人
撮影助手 森隆司郎
照明助手 鈴木貞雄
録音助手 新井豊
美術助手 福富悦子
編集助手 内田精一
記録 島田はる
スチール 花澤正治
効果 三浦達雄
現像 寺山貞太郎
大道具 田中三次郎
小道具 田辺皓一
装飾 松本義治
製作担当 田村幸二
製作主任 山岸達兒
実習参加 芸術学部学生
出演 吉岡興成
安藤武志
小暮実千代(大映)
宇野重吉
小林桂樹(東宝)
高橋貞二(松竹)
坊屋三郎
増田順二
沼田曜一(新東宝)
田島義文(日活)
土紀就一(松竹)
三木のり平
坂口芙佐子(大映)
日野光枝
藤岡由紀子
中山豊(東宝)
野村勝幸
他